お題

司会者:
ここに5個の帽子があります。うち3個は赤、2個は白です。
3人の参加者にはこの中のいずれかをかぶっていただきます。
自分の帽子は見れませんが、他人の帽子は見えます。
(A、B、Cの参加者3人に帽子をかぶせる)
司会者:Aさん、あなたの帽子は何色?
A:わかりません
司会者:Bさん、あなたの帽子は何色?
B:わかりません
司会者:Cさん、あなたの帽子は何色?
さて、何色でしょう?

帽子編第1話(帽子が被された段階)

黒服「ククク。さぁ、判ったら答えるんだ」
中鉢(…わ……判らない…他の二人は……?)
安藤(………)
馬場(………)
黒服「どうした?早く答えないと時間切れで失格にするぞ。」
中鉢(どうするっ!ここは、確率……そう、確率!赤が3つ。白が2つ、ということは…赤の確率のほうが高い!)
中鉢(……だが…それでいいのか?否!3:2、このバランスは微妙…博打を打つにはあまりに微妙!…しかし、どうする!?決め手が無い…)
安藤「わ……判らねぇ!」

帽子編第2話

安藤「わ……判らねぇ!」
中鉢「ばっ馬鹿!なんてことをっ!」
黒服「『判らない』…それがお前の答えでいいのか?」
安藤「……あぁ。それが……オレの限界だ!」
馬場「安藤さん!」
中鉢「おっお前、自分の言ったことの意味が解ってるのか!?そんな簡単に諦めちゃって良いのかよ!」
安藤「…中鉢よ、人にはどうしたって限界ってモンがあるんだ……。オレはその限界が解っちまった。……そう、これ以上足掻いても…無駄…。」
中鉢「だからってっ!クソッ」
安藤「まぁそうイキるな…。ここで無駄にギャンブルするようじゃ……たとえ正解しても…いつかハズレを引く。むしろ……そう、むしろ『判らない』は、オレにとってのベスト…!」
黒服「おい!何を言っている!それ以上喋ると……失格……全員失格にするぞ!」
安藤「チッ!」
黒服「さぁ安藤、お前はこっちに来るんだ。もう会話はさせん」
中鉢「安藤!」
安藤「またな!」

帽子編第3話

中鉢「クソッ!安藤の奴め」
馬場「安藤さん、こんなに諦めが早いなんて…。しかも『またな』って……どういうことだよ!」
黒服「さぁ、お前たちはどうする?」
中鉢(…クソッ、どうしたら……。)
中鉢(待てよ?さっきの黒服の態度、どこかに違和感が……なんだってあんなに焦って安藤の言葉を遮った…?それに、安藤の『またな』……このゲーム、失敗すれば…おそらくもう二度と会うことはない……。)
中鉢(……そうか!安藤にとって、『判らない』が正解だったのか!……つまり、このゲーム……正解が導き出せないことも一つの答え…!)
中鉢(とすれば……安藤は俺たち二人の帽子を見て、『判らない』ことが『判った』ということ……!)
中鉢(帽子の数は、白が2、赤が3…。もし俺たちが二人とも白なら……残るは赤!つまり、安藤は、自分が赤だということが解るはず。)
中鉢(つまり……安藤から見て、俺たちは『二人とも白』ではなかったということ…!)
中鉢(だから……俺と馬場の、どちらかは赤!)
中鉢(同じように俺から見た二人の帽子は……くそっ、安藤は別の部屋に入れられて、もう帽子の色が判らねぇ!何たる失敗!…だが、馬場の帽子は……赤!まごうかたなく赤!)(※注:なんで赤なんでしょうねー。)
中鉢(俺と馬場のどちらかが赤で、馬場が赤ということは……)

帽子編第4話

中鉢「判ったぞ!」
黒服「!?」
中鉢「俺の帽子の色は……」
黒服、ニヤリと笑う。
中鉢「……!?なぜ笑う?」
黒服「…いや、何でもない。続けろ」
中鉢(……何か…あるのか?見落としが……。探せ!探すんだ!そう、ここはいうなれば地雷源……!地に這い、草の一本一本をかき分けながら、慎重に進まないと……その先にあるのは…爆死!勇んで飛び込めば爆死するだけっ!)
中鉢(俺たち二人が白2つということはない…そして…馬場の帽子は、赤……ならば、残っている可能性は…安藤が見たのが…赤と白の場合と…2人とも赤の場合!)
中鉢(そうか!二人とも赤だったら、俺の帽子は赤…そして、赤白だった場合は、俺の帽子は白。つまり……俺の帽子は赤か白か判らない……!)
中鉢(危なかった。あわや…爆発寸前……地雷に足を載せ、あとは、足を上げれば爆発!爆発するところ!……だが…助かった!そう、足を踏み下ろしたまま、起爆装置を壊すことに成功!まさに紙一重っ!)
中鉢(そして、今度こそ俺は、地雷のない…安全な道を!そう、俺は赤か白か判らない…言うぞっ!今から言うんだ!)

帽子編第5話

中鉢(よし、言うぞ!『判らない』と!)
馬場「俺は…判らねぇ!」
黒服「…ほう」
馬場「そう、俺は自分の帽子の色が『判らない』!」
黒服「…なるほどな。」
中鉢「馬場っ!お前…抜け駆けを!」
馬場「えっ!?何いってんスか!だって今、中鉢さん、まさに間違えそうだったじゃないスか!」
中鉢「…!?」
中鉢(しまった……そう、俺は「白」と言おうとしていた!確かに……間違えるところだった!正論……馬場の抜け駆けは、正論!それどころか…あわや爆死する寸前の俺を救おうとした…英雄的行為…。)
黒服「余計なことは喋るんじゃない!馬場、お前もこっちに来るんだ!」
黒服「…というわけで、馬場は判らないそうだ。中鉢、お前はどうだ?」
中鉢「俺も…」
黒服「俺も……どうだって?最後まで言うんだ」(ニヤリ)
中鉢「俺も…っ!」

第6話

黒服「さぁ、最後まで言うんだ。『俺も』…何だって?」
中鉢(……なんだ、この嫌な予感は…)
中鉢(


飽きた。続きは明日以降。