首長が自治体に損害を与えたという住民の訴えを裁判所が聞き入れ、賠償を命じる判決を下した。ところが、議会が判決を「骨抜き」にしかねない議決をする-----。栃木県さくら市が被告の住民訴訟を巡り、こんな奇妙な状況が生じている。行政の責任を追及する住民訴訟の意味を失わせかねない「裏技」だが、実は全国で相次いでいる。
朝日新聞2009-11-06朝刊社会面「もっと知りたい!」

この「議決」ってのは、地方自治体が首長に対する損害賠償請求権を放棄する議決らしい。
根拠規定はこれだろうか?

地方自治法 96条
◯1 普通地方公共団体の議会は、次に掲げる事件を議決しなければならない。
一〜九 略
十 法律若しくはこれに基づく政令又は条例に特別の定めがある場合を除くほか、権利を放棄すること。
十一〜十五 略
◯2 略

記事によると、多くの裁判では放棄によって住民が敗訴しているけれど、大阪府茨木市での住民訴訟では、放棄に関わらず控訴審で市側が敗訴したそうな。
憲法問題として、けっこう面白いなぁ。議会の権利放棄権限に限界はあるのか。
地方公共団体の財産管理権限は憲法94条に規定された権能ではあるが、地方自治の本旨や公共団体としての性質上、一定の限界があることは否めない。もっとも、民主的な基礎を有する議会の議決は基本的に尊重されるべきであり、判断の基礎とする事実に明らかな誤りがあるとか判断過程に明らかな不合理がある等の特別の事情がある場合にのみ、議決は議会の裁量の逸脱濫用として違法・無効と言うべきである。しかるに(当てはめ)」
という感じだろうか。
あるいは、「議会は住民を代表して住民の為に財産管理を行うのだから、議会は財産管理に高度の注意義務を負っており、例えば破産管財人が維持費とかを無くす為に破産財団の一部を放棄する(破産法78条1項12号)のと同じように、権利放棄しなければかえって公共の福祉を害すると認められる場合にのみ権利の放棄が可能である。」という論……苦しい感じだ。


イーモバイルPocketWiFiなるものを出すらしい。大まかに言うと、イーモバの回線がWAN側になるポータブル無線LANルーター。前に「こういうの欲しい」ってこの日記に書いた覚えがある。イーモバ、良いとこに目を付けやがりますな。
バッテリーの持ちは、カタログスペック上は連続通信4時間、待機(?)100時間。十分だ。
これにiPod TouchSkypeアプリを組み合わせちゃったりなんかしちゃったりして。いやまぁ通話ほとんどしないけど。
HSPA+(下り21Mbps)じゃなくてHSDPA(下り7.2Mbps)ってのが少し残念で、これだと家の回線を廃止するにはちょっと躊躇するかも。
でも、これを導入して家の回線を無くせば回線代が浮くし、ケータイ料金も、今までパケット使ってたやつをiPodTouchに置き換えるから安く出来そうだし、一人暮らしだったら結構良さげな予感。
札幌にいる間に導入することはないけど、次に流浪するときは、固定回線だと面倒だし、イーモバ1つにしてしまうかもしれないなぁ。


他方、KDDI系のUQは苦戦してるっていうニュースもあった。というかあれは「3.9Gまでのつなぎの技術」と目されているらしい。
で、初めて「3.9G」なるを知ったので軽く調べてみたら、NTTは来年からスタートさせるらしい、モバイルで高速回線。しかも変調方式を全社共通にするから端末の互換性があって、総務省SIMロック解除を目論んでるとか書いてあった。
そうするとiPhone 3.9Gがauでも使えるかも!?
と思ったら、どうもKDDIがこの3.9Gに乗り込むのは15年以降とからしい。
ちょっとKDDI先行き暗いなぁ。UQ見限って3.9Gに注力すれば良いのに。
でもauOneメールが便利で移るの面倒。ロックインされてら。
まぁ、でもよくよく考えたらワンセグとオサイフケータイがないiPhoneに機種変項する事は無いからいいか。