雪は夜更け過ぎに霙に変わるだろう。
今日聞いたお話のうちいくつか。ただしcasmの興味&好みに合わせて歪曲してあります。


過労「死」から過労「自殺」へ。
産業構造における三次産業の重要性が増大したことで、労働者は「黙々と良い仕事をする」ではいられなくなり、対人コミュニケーションが仕事において重要な地位を占めるようになった。
それに伴い、仕事で「人間性」を提供しなければならなくなったことで、過労死は自殺の形を撮るようになった。
というような話。
法学的には、自殺の場合は死亡と勤務の因果関係がますます難しそうだけども。


決定原理について、多数決と特別多数決の選択。
例えば有罪判決を下す場合、「有罪にする事」*1と「無罪にする事」*2の重さは同じだろうか。違うのであれば単純多数決ではなく特別多数決に拠るべきではないか、というような。
関連して思い出したのは、前に長谷部教授が新聞に書いていた、憲法においては立憲主義と民主主義とが対立しているという話。立憲主義を重視すれば、多数が賛成しようと許されないものがあるということになる。あるいは啓蒙思想における一般意思と多数意思(だっけ?)、だろうか。輿論と世論と言ってもいいかもしれない。
とはいえ、私は「多数決ではダメな場合がある」という視点は持っていたけど、ウェイトから特別多数決を見る視点はなかった。


どちらも初めて得た視点なので大変興味深かった。


あとはまぁ、私の答案はあっさり過ぎる、とか。自覚症状はあるんだけど、能力不足で書けないのよ。寸鉄よりか砲弾の方が、岩を砕き易いよねぇ。これは要訓練。

*1:無辜の人を処罰するリスク

*2:真犯人を取り逃がすリスク